公開日: 06.02.2026 • 読了時間 ~1 分
DeepSwing vs Onform:AIゴルフスイング解析アプリを徹底比較
Onformは3Dと弾道測定器のデータを扱うコーチ向け、DeepSwingはひとりで練習する人のAIコーチ。機能、Android対応、料金を比べました。
2026年10月更新:iPhone版DeepSwing 3.3、Android版DeepSwing 1.4に対応しています。
OnformもDeepSwingも、ゴルフスイングを動画に収めるアプリです。ただ、答えようとしている問いが違います。Onformの問いは「コーチがあなたに見せたいものは何か」。ティーチングプロやゴルフアカデミー、そしてコーチについている選手のための動画コーチング用プラットフォームで、複数カメラでの撮影、弾道測定器のデータ、3Dでの体の計測を備えています。DeepSwingの問いは「最初に何を直すべきか、そしてそれは効いたか」。スイングを自分で解析し、打つ合間に話しかけ、いちばん大きな欠点を軸に練習プランを組み立てます。
以下のOnformに関する情報は、2026年10月4日時点のゴルフ向けページ、料金ページ、ユーザーガイド、App Storeの掲載情報に基づいています。
手短に答えると、ゴルフを教えている人、あるいは弾道測定器を持っていて動画の横に3Dの数値を並べたい人にはOnformのほうが強いツールです。ひとりで練習していて、コーチ役をアプリに任せたい人にはDeepSwingが合います。Androidでの使い勝手もDeepSwingがはるかに上です。DeepSwingはApp StoreとGoogle Playにあり、年間プランは7日間の無料トライアルつきです。
ひと目でわかる比較表
Onform | DeepSwing | |
主な対象 | コーチ、アカデミー、コーチについている選手(多競技対応) | ひとりで練習するゴルファー |
対応端末 | iPhone、iPad、Mac、Apple Watch、Web。Android版は機能限定 | iPhone、iPad、Apple Watch、フル機能のAndroid版 |
ハンズフリー撮影 | Auto-Detect(iOS) | 1スイングとマルチスイング(iPhoneとAndroid) |
解析 | 手動ツール、トラッキング補助、正面動画からの3D計測 | スイングスコア、基準範囲つきの20以上のチェック項目、クラブヘッドの軌道 |
欠点の指摘とドリル | 自動では提示されない | 最も重要な修正と、全チェック項目のドリル |
スピード | Garmin R10/R50またはFull Swing KITから取得 | 動画からヘッドスピードとボールスピードを計測 |
音声フィードバック | なし | ライブコーチが1球ごとに話す |
コースでの利用 | なし | ゴルフラウンド機能でホールごとのスイングスコア |
動画の扱い | Onformのクラウドにバックアップ、アカウント必須 | スマホ上で解析、そのためのアップロードなし |
料金(2026年10月) | 選手向けは月額9.99〜14.99ドル、コーチ向けは最大59.99ドル | 月額9.99ユーロ、年額59.99ユーロ、買い切り149.99ユーロ |
そもそも役割が違う
Onformの中心にあるのは、コーチと選手のやりとりです。コーチには1対1やグループでのチャット、動画に重ねるボイスオーバー、Instructor Cam、定型の返信、チーム機能、配信用のコレクション、法人向けの管理機能が用意されています。StandardかProプランのコーチとつながっている選手は、無料でアプリを使えます。野球やソフトボールなどほかの競技にも対応しており、Onform自身も「AIコーチ」ではなく「動画解析アプリ」と名乗っています。
DeepSwingは、コーチの仕事の最初の部分をコーチなしでこなします。スイングを見て、いちばん損をしている点をひとつ見つけ、次の1球で試すことを伝え、ドリルを渡す。コーチがいる人にとっては、レッスンとレッスンの間を埋める存在です。コーチがいない人にとっては、ポケットに入るいちばん身近なコーチ役になります。
撮影
OnformのAuto-Detectは、正面でも後方でもハンズフリーで録画し、スイングごとに切り出して保存します。2026年8月のバージョン4.6.0では、カメラアングルの自動検出と、素振りをより確実に除外する機能が加わりました。最大240fpsで撮影でき、同時に4アングルまで撮れ、外部カメラにも対応し、Apple Watch、Bluetoothトリガー、Pocket RadarやStalkerのレーダーから録画を始められます。複数カメラを並べたレッスン打席なら、今回比べるアプリの中で並ぶものはありません。
DeepSwingは、ひとりのゴルファーに4つの入口を用意しています。1スイングは、ボールの前で静止すると待機状態になり、録画し、フィニッシュのあとで止まり、トリミングして解析します。マルチスイングは練習場の1打席分をまるごと受け持ちます。撮影方向とクラブを一度選べばあとは打ち続けるだけで、1球ごとにバックグラウンドで解析されます。それ以外は「録画」と「読み込み」でカバーできます。iPhoneはどのモードも120fpsか240fpsで撮影し、Apple Watchからセッションの開始や一時停止もできます。
解析:3Dの数値か、診断か
Onformが測るもの
Onformが用意しているのは、コーチが使う道具です。スロー再生、コマ送り、描画、左右並べての比較と重ね合わせ、さらに手の軌道、スライドとスウェー、クラブヘッドのトラッキング(ベータ版)、スイングプレーンの描画といったトラッキング補助。新しめのiPhoneでは2Dの骨格トラッキングも使えます。
目玉は、120fps以上で撮った正面からの動画1本でマーカーなしの3D計測ができることです。胸郭と骨盤の回転、前傾、側屈、スウェー、スラスト、リフト、Xファクター、テンポ、さらにP1〜P8のマーカーつきのキネマティックシーケンスまで出ます。Onformはモデルカードを公開しており、OptiTrackのラボシステムと比べた精度を示しています。社内テストでは、回転と傾きの平均誤差はおよそ2〜5度。基準値は世界ランキング上位10人の男女選手から取ったもので、Onformは「厳密な目標ではない」参考値だと注記しています。3DのFAQによると、3Dの計算は端末上で行われます。後方からの3Dは、今後のリリースで対応予定とされています。
手に入らないのは「判定」です。Onformは骨盤が38度回ったことは見せてくれますが、それがあなたのいちばんの問題なのか、どんなドリルをすればいいのかは教えてくれません。それはコーチの仕事で、このプラットフォームはコーチがいることを前提にしています。
DeepSwingが測るもの
DeepSwingは6つのフェーズを見つけ、正面か後方かを判別し、デフォルトの基準範囲つきで20以上のチェック項目を実行します。トップでの腰の回転は、アイアンなら25〜45度、ドライバーなら35〜55度が目安です。デリバリーポジションまでに腰の奥行きが肩幅の0.18倍以上失われると、アーリーエクステンションと判定されます。スイングプレーン、オーバーザトップ、シャフトの傾き、キャスティングは、クラブヘッドの軌道から計測します。内訳つきのスイングスコア、球筋(スライス、フック、プッシュアウト、引っかけ、ダフリ、トップ)との結びつけ、そして「最も重要な修正」が、それをひとつの判断に変えます。次はこれだけに取り組め、という判断です。
つまりトレードオフははっきりしています。体のデータの深さはOnform、診断はDeepSwing。データ好きでコーチがいるゴルファーならOnformの3Dが欲しくなるかもしれません。ひとりで練習するゴルファーは、たいてい優先順位がはっきりしているほうが伸びます。詳しくはゴルフスイングコーチアプリのページへ。
スピードと弾道測定器
Onformは動画からスピードを測りません。接続した弾道測定器、つまりGarmin Approach R10、Garmin R50(4.6.0から)、Full Swing KITからボールとクラブのデータを取り込み、各スイングのすぐ横に表示します。どれかをすでに持っているなら、この組み合わせはとても優秀です。
DeepSwingは、正面から撮った動画でインパクト時のヘッドスピードとボールスピードを計測します。機材は要らず、クラブごとに履歴が残ります。iPhoneならどのモードでも測れます。Androidではほかのモードが60fpsで撮影するため、背面カメラで「録画」を使うか、ハンズフリーの「速度」ボタンを使ってください。スピン量やキャリーは出ません。それには今でも弾道測定器が必要です。しくみはスイングスピード計測のページで説明しています。
練習中のフィードバック
Onformは録画を自動で再生します(4.4.0で追加)。掲載情報とガイドを見た限り、音声や振動によるコーチングの合図は見当たりませんでした。
DeepSwingのライブコーチは、スイング中に骨格のオーバーレイを表示し、打ち終わると話しかけます。スコア、最も重要な修正点と次の1球ですること、そして短いヒントを最大2つ。左右はあなたの実際の左右で伝えます。iPhoneでは振動も加わり、2台目のiPhoneやiPadに配信できるので、コーチや仲間がオーバーレイつきでリアルタイムに見られます。
コースでの利用
Onformにはコースで使うモードがありません。DeepSwingはiPhone版3.3とAndroid版1.4でゴルフラウンド機能を加えました。9ホールか18ホールを選び、GPSでコースを探し、スキップする素振りの回数を決めれば、本番のショットがすべて保存され、バックグラウンドで解析され、ホールごとに整理されます。スイングスコアはホールごととラウンド全体で出ます。ロック画面(iPhone)や通知(Android)に今どこにいるかが表示され、ワンタップでカメラが開きます。
練習場のスイングがコースでも崩れないか確かめたいなら、試してみてください。DeepSwingをiPhoneかAndroidに入れてトライアルを始め、次に9ホール回るときにラウンドを記録してみましょう。
Android
2つのアプリの差がいちばん大きいのがここです。Onformのユーザーガイドによると、Androidのコーチは、Auto-Detect、弾道測定器との連携、3D、マルチカメラ、2Dの骨格トラッキング、クラブのトラッキング、外部カメラを使えず、録画は手動のみです。Androidでの3Dは「近日対応」とされています。
DeepSwingのAndroid版には、1スイング、マルチスイング、ライブコーチ、ゴルフラウンド、練習プランがあり、スピードは「録画」か「速度」ボタンで測れます。Androidにないのは、ウォッチアプリ、ウィジェット、2台目の端末への配信です。Androidのゴルファーなら迷う余地はあまりありません。詳しくはAndroid向けスイング解析のページをご覧ください。
プライバシー
Onformはアカウント(メールとワンタイムコード)が必要で、動画をクラウドにバックアップし、端末間で同期します。プライバシーポリシーには、支払いがないまま12か月たつとデータが削除される場合があると書かれています。DeepSwingはスマホ上で解析し、そのためにスイング動画をアップロードしません。動画がスマホの外に出るのは、自分で共有、書き出し、投稿をしたときだけです。
料金
Onformにはカード登録なしの14日間無料トライアルがあります。Athlete Basicは無料ですが、コーチがいなければあまり役に立ちません。Athlete Standardは月額9.99ドルまたは年額99.99ドル、Athlete Premium(3Dのゴルフデータと4アングルのマルチカメラつき)は月額14.99ドルまたは年額149.99ドルです。コーチ向けプランは月額19.99〜59.99ドル。ドイツのApp Storeでは、選手向けのStandardプランが月額9.99ユーロまたは年額99.99ユーロです。
DeepSwing Proは年額59.99ユーロ(新規登録者は7日間の無料トライアルつき)、月額9.99ユーロ、または買い切り149.99ユーロです(2026年10月時点のユーロ圏での参考価格。実際の価格はストアに表示されます)。録画と解析は無料で、結果のすべて、ライブコーチ、ラウンド、比較、書き出しにはProが必要です。
両方使うのはありか
ありです。むしろ理にかなっています。コーチがOnformを使っているなら、レッスンはそちらで続けましょう。レッスンの合間は練習場でDeepSwingを使い、コーチに言われた修正が数値に表れているかを確かめ、スロー再生のオーバーレイ動画を書き出してコーチに送る。コーチに会うのは月に1回、残りの29日はひとりで練習という人は多いはずです。DeepSwingが埋めるのは、まさにその空白です。
結局どちらを選ぶべきか
Onformが向いているのは、ゴルフを教えている人、アカデミーや複数カメラのある打席を運営している人、Garmin R10、R50、Full Swing KITを持っている人、精度が公開された3Dの体の計測と、それを読み解いてくれるコーチが欲しい人です。
DeepSwingが向いているのは、ひとりで練習する人、何から直せばいいかとその方法をアプリに教えてほしい人、機材なしでスピードを知りたい人、1球ごとに音声のアドバイスが欲しい人、Androidを使っている人、本番のラウンドでスイングを確かめたい人です。
この記事を読んでいるゴルファーの多くは、後者に当てはまるはずです。DeepSwingをApp StoreかGoogle Playから入れ、スマホを正面に置いて、マルチスイングで10球打ってみてください。比べてみたい人は、OnformもApp StoreとGoogle Playで入手できます。ほかに7本のアプリを取り上げた2026年版ベストなゴルフスイング解析アプリもあわせてどうぞ。
よくある質問
Onformはコーチのいないゴルファーにも向いていますか?
使えますが、解析は自分でやることになります。Onformが渡してくれるのはツール、トラッキング補助、3Dの数値で、欠点のリストやドリルではありません。数値を読み解くコーチがいないなら、多くのゴルファーにとってはDeepSwingのようにスイングを診断してくれるアプリのほうが得るものが多いでしょう。
OnformにAIスイング解析はありますか?
AIを使ったトラッキングはあります。Auto-Detectでの録画、2Dの骨格トラッキング、クラブヘッドのトラッキング、マーカーなしの3D計測です。ただ、自動でスコアをつけたり、いちばん大きな欠点を指摘したりはしません。
OnformはAndroidで使えますか?
使えますが、機能はかなり少なくなります。Onformのユーザーガイドによると、Auto-Detect、3D、マルチカメラ、弾道測定器との連携、骨格トラッキングはAndroidでは使えません。
安いのはどちらですか?
ひとりのゴルファーならDeepSwingです。ユーロ圏では年額59.99ユーロで、OnformのAthlete Standardプランの99.99ユーロより安く、買い切りも選べます。一方、コーチがStandardかProのコーチ向けプランを払っている選手は、Onformを無料で使えます。